工場は製造するもの・会社の方針により働きやすさが違います。
空調が完備され、労働量が確保されている工場はホワイトな職場です。
逆にブラックな工場に入社すると「月の残業100時間」を超えることがあります。
ブラック企業研究家、Blahara運営者の『Ryo』です。
当記事では製薬会社の工場で10年以上勤めた私が『ブラックな工場を見抜くポイント』を6つご紹介します。
職場・工場見学時のチェック項目としてお使い下さい。
また、当記事の後半では環境の良い工場の見つけ方もお話します。
どうぞご覧下さい。
1.工場内に掃除道具や工具が散乱している
工場は使わないものを生理整頓しなければなりません。
製品の中に混入したり、思わぬ事故につながるためです。
掃除は製造中にしてはいけません。
異物混入につながります。異物混入は工場でもっとも危険なミス。
ぺヤングの虫混入事件のように、会社の経営を揺るがす不利益になります。
掃除道具が見える場所に置いてあるのは意識が低い証拠。
働きづらい職場です。
工具に関しても同じです。
手の届く範囲に工具が置いてあるのはその工具を使うから。
機械が定期的に故障すると見て良いでしょう。
機械が壊れればラインが止まります。製造スピードが遅れますので残業が増えます。
①5Sの徹底されていない工場は環境が悪い
工場の基本となるのが「5S」。環境維持・改善のための目標です。
ポイント
5Sとは
- 整理 (いらないものを捨てる)
- 整頓 (保管場所を決める)
- 清掃 (掃除および点検をする)
- 清潔 (きれいな状態を維持する)
- しつけ (習慣化する)
の5項目です。これができていれば掃除道具や工具の保管がしっかりされています。
「5S」の守られている会社は組織的に安定しており、掃除を習慣化しています。
掃除をする時間が無い・掃除を仕事と見なしていない工場では工具や掃除道具の保管場所が決まっておりません。
「5S」は工場内の管理責任者クラスが率先して行うものです。
取り決めがハッキリしていない工場は決まりが少なく働きづらい環境です。
2.設備が老朽化している
製造機器が15年以上の前のものだと問題があります。
稼動までの手順が多く自動化されていないためです。
例えば段ボールに製造ロットを打つ機械があるとします。
15年前の機械だと回転式のゴムローラーでロットを印字します。
最近のものではインクジェット式のスプレーで印字します。
ロット交換も端末操作でワンタッチ。手順書を見れば誰でも作業できます。
古い設備での作業を覚えた後に新機械が導入され、覚えたことが無駄になる恐れもあります。
他にも以下の点で問題があります。
①古い設備は壊れやすく使いづらい
古い設備は全てが老朽化しています。
ネジも緩んでいますし、細かな部品も痩せています。
定期的なオーバーホールが実施されていないとすぐに壊れます。
機械が故障すれば製造が遅れます。
既にお話したとおり、製造が遅れたら残業が増えます。
私の会社でも急ぎの製品製造中に機械が停止したため、0時まで作業をしたことがあります。
②古い設備は効率が悪い
古い設備は単純に作業能力も劣っています。
1時間で3,000個作る機械も最新型なら10,000個製造ができます。
効率が悪ければ1日の製造数量が減ります。
大口の注文が集中すれば深夜までの残業・休日出勤になります。
3.外国人労働者が従業員の過半数を占めている
従業員の構成は工場の働きやすさに影響します。
- 平均年齢はどうか
- 既婚者は多いか
- 従業員数は十分か
- 外国人労働者の数はどのくらいか
特に従業員数と外国人労働者の数に注目しましょう。
工場の従業員数が少ないと1人当たりの労働量が増えます。
本来5人で動かすラインを3人で動かすことを想像して下さい。
休憩時間は取れません。ミスも許されません。1度のミスをリカバリーできないためです。
しかし、会社側は「この人数で動かせるのか。」と考えます。
外国人労働者は日本人の正社員に比べて給与が安くなります。
外国人労働者が多いのは人件費を浮かせたいから。利益率や売上が低いと想像できます。
①外国人労働者は働く意識が違うので製品の質が落ちる
外国人労働者の多い工場は日本人の負担が多くなります。
外国人労働者は働く意識が違うためです。
日本人は気付いて率先して行動します。そのように教育されているためです。
外国人労働者は時間外の仕事をしません。定時なら定時で帰ろうとしますし、休憩時間も厳守します。
言葉が伝わらないので報・連・相が滞る危険もあります。
その結果、製品の品質が落ちます。売上も下がります。
4.使用期限の近い製品が保管されている
工場内に使用期限の近い製品があるのはいくつかの問題が考えられます。
- 製品を作りすぎた
- 製品が売れていない、または返却された
- 処分する予算や時間が無い
使用期限の近い製品を売る場合は赤字に近い値段になります。
小売店でも売れ残る可能性があるためです。
使用期限の近い製品があると確実に売上に影響します。
また、製造計画が間違っている可能性があります。
製造計画の間違いは営業部との連絡が十分でないことから起こります。
部署ごとの対立があると現場の意見が反映されないため、工場内の環境が悪くなります。
①売上が悪いと工場の設備投資ができない
売れ残り製品が多いと売上が落ちます。
売上が悪ければ利益がありません。利益が無ければ工場の設備投資もできません。
古い機械のオーバーホールもできませんし、空調設備も整えられません。
工場によっては夏場に40℃を超える環境で1日中作業することになります。
5.稼動していない機械にホコリが乗っている
工場内に稼動していないラインがあれば「ホコリ」をちぇっくしましょう。
機械の上にホコリが乗っていれば、その機械は数週間稼動していません。
機械が稼動していないのは注文が無いからです。
機械は動いていないと壊れてきます。
数週間稼動していない機械を再稼動させたとしても順調には動きません。
必ずどこかで不具合がでます。
何度もお話しているように、機械に不具合が発生すれば残業になります。
6.倉庫の規模が小さい
特に中小企業の工場は倉庫が大きければ大きいほど安心です。
在庫が確保できるためです。
工場の規模が小さいと製造数に限界があります。
1日3万の製品しか作れないのに、100万の注文が入ったとします。
在庫が60万しか無ければ残りの40万を急ぎで作りしかありません。
しかし1日3万しか作れないので14日必要です。
土日出勤+深夜までの残業が発生します。
製造する製品に繁忙期がある場合も注意しましょう。
繁忙期に注文が殺到するため、繁忙期のみ「月100時間残業」があり得ます。
7.ブラック工場から脱出する方法について
工場は勤めているうちに働き方が変わります。
日中の仕事だったのに交代制が導入され夜勤になることがあります。
工場は製造するものと会社の規模で環境が全く違います。
給与が良い・空調が完備されている・残業が無い工場もあります。
工場は学歴や転職経験がそれほど重要視されません。年齢も30代までなら採用されます。
もし、あなたがブラックな工場勤めで悩んでいるのなら別の工場を検索して見ましょう。
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男女関わらず働きやすい職場が見つかります。
参考 DYM就職