「昇給額の平均っていくらなんだろう。平均以下の会社に勤め続けるのは不安だし、産業別の値も分かれば教えて欲しい。」
という疑問にお答えします。
ブラック企業研究家、Blahara運営者の『Ryo』です。
昇給額は厚生労働省の調査から読み取れます。各データと私が勤めた会社の昇給例をご紹介します。
当記事の内容はこちら
- 昇給額の平均とは?
- 地方の小企業の昇給例がこちら
「昇給3,000円は低すぎだろ…。」みたいなことも平均値から判断できるようになります。1万円の昇給ってほとんど無いんですよ。
どうぞご覧下さい。
1.昇給額の平均とは?
全企業規模及び産業平均 5,627円
- 5,000名以上 | 6,896円
- 1,000~4,999名 | 5,186円
- 300~999名 | 5,916円
- 100~299名 | 4,874円
参考 厚生労働省の平成29年度賃金引上げ等の実態に関する調査の概況
平成28年度と比べると1.08%伸びています。
大企業がもっとも昇給額が高く、小企業・零細企業ほど落ちています。
① 産業別の昇給額平均について
産業 | 昇給額の平均 |
---|---|
鉱業,採石業,砂利採取業 | 5,421 |
建設業 | 8,411 |
製造業 | 6,073 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 5,216 |
情報通信業 | 6,269 |
運輸業,郵便業 | 4,611 |
卸売業,小売業 | 5,321 |
金融業,保険業 | 5,802 |
不動産業,物品賃貸業 | 6,341 |
学術研究,専門・技術サービス業 | 5,845 |
宿泊業,飲食サービス業 | 3,040 |
生活関連サービス業,娯楽業 | 4,929 |
教育,学習支援業 | 5,323 |
医療,福祉 | 4,533 |
サービス業(他に分類されないもの) | 3,923 |
参考 厚生労働省の平成29年度賃金引上げ等の実態に関する調査の概況
② 定期昇給がない会社もあります
一般職でも定期昇給がない会社が14.9%あります。サービス業と学習業は28%を超えています。
定期昇給のない理由として『利益が出せなかった』『歩合制』が考えられます。
『3年勤めると3万円以上アップする』という会社も存在します。短期間で退社された場合のリスクを軽減するのが狙いです。
2.地方の小企業の昇給例がこちら
平均の昇給が全く参考にならない会社も存在します。
基本的には『地方の零細企業』です。
私は地方の総勢50名という小さな工場で勤めていました。昇給額は毎年の利益等で変動しています。
- 1年目~3年目 5,000円
- 4年目 6,000円
- 5~8年目 4,500円
- 9年目 4,000円
- 10年目 4,250円
入社直後に対して昇給額が減っていることが分かります。
4年目は利益が高かったので昇給額がアップ。それ以降は利益が下がり続けているので昇給額が減っています。9年目で主任に役職が上がっています。ですが昇給額はマイナスという結果になりました。
① 社会人2年目だけ1万円アップも多い
社会人2年目からは前年の給与が多くなるので『税金』が上がります。
1年目より手取りが少なくなるケースも珍しくありません。そのため、社会人2年目だけ1万円の昇給をする会社もあります。
3.昇給額と年間休日を見て時給で待遇を判断する考え方
会社員は『時給』で給与を計算することができます。
昇給額が高くても年間休日の少ない会社だと待遇的には悪いといえます。
年収500万円 年間休日100日 1日8時間労働 = 1時間2,350円
年収400万円 年間休日125日 1日8時間労働 = 1時間2,127円
年間休日の理想的な数字は120日以上です。
詳しくは「年間休日120日の特徴を解説『内訳や平均からホワイトな理由を分析』」をご覧下さい。
まとめ:昇給平均以下が続く会社は危険です
会社員は給与アップの場面が限られます。
賞与か昇給です。賞与は各手当に影響しないため、10万円増えてもそれほど恩恵がありません。
昇給は基本給が上がるので残業代や賞与額もアップします。
また、会社は給与を上げても下げることは基本的にできません。昇給額は慎重に判断します。
昇給平均以下が長年続いている場合は利益率が悪化している恐れがあります。さりげなく社内調査してみましょう。
以上、「昇給額の平均とは?企業規模、産業別の額を紹介する」という記事でした。