「工場に勤めるか悩んでるんだけど、メリットってあるの?やっぱりホワイトカラーの仕事に比べて劣ってるの?本音が知りたい。」
という、ブルーカラーに関する疑問にお答えします。
ブラック企業研究家、Blahara運営者の『Ryo』です。
私は10年間『工場』に勤めています。その経験からブルーカラーが決してホワイトカラーに劣っていないことをお伝えします。
当記事の内容はこちら
- 基本的に出社場所・出勤時間に変化が無い
- スーツなど、ビジネス用品の出費が無い
- 不特定多数の人と会う必要が無い
- 電話応対が無い
- 転勤・出張が少ない、または無い
- ブルーカラーのデメリットについて
- ダメなブラック工場には要注意
ブルーカラーは現場作業員になるので働き方が安定します。人付き合いが苦手な性格でも大丈夫です。実際に働いて見ないと分からないことってあるじゃないですか。
そういう細かい部分もご紹介していこうと思います。どうぞご覧下さい。
1.基本的に出社場所・出勤時間に変化が無い
ブルーカラーの代表が『工場勤務』です。
工場勤務は出社場所・出勤時間が決まっています。必要な場所に必要な労働量が準備されていないと製造が開始できないためです。
労働量さえ確保されていれば残業もゼロ。出勤時間に変化が無いので、
「今日は顧客の都合で早く出社しないとけない。」
という不安がありません。
また、作業が終われば帰れる流れも分かりやすいですね。未だに上司が帰らないと帰れない雰囲気の会社がたくさんあります。人に気を使ってしまう方はブルーカラーの働き方が向いています。
①生活リズムを整えやすい
作業時間が一定だとプライベートの時間も確保できます。金曜の夜に飲みに行く予定も事前に決められます。
また、起床時間が毎日同じなので体調管理しやすいのも嬉しいですね。
ここが良かった!
基本的に作業着+帽子なので細かな身支度がいらないのもポイント。ホワイトカラーに比べて朝の準備を20分は短縮できます。
2.スーツなど、ビジネス用品の出費が無い
スーツを着て出社だとビジネス用品の購入が負担になります。
- 数年に1回のスーツ、ネクタイ、革靴の新調
- スーツ・シャツのクリーニング代
- スーツ用の鞄など小物の購入
私服でスーツを着ることはありません。スーツはあくまで仕事着です。仕事着なのに自前で購入しなければなりません。
作業着は別。会社から支給され、会社側がクリーニングします。(洗濯だけは自分で、という会社もありますが。)
①維持費だけで年間2~3万円の出費
スーツのクリーニングも安くて1,000円します。夏場なら2週間に1度は洗わないといけません。
でもスーツを大切に使うのって難しいんですよ。仕事上、膝をつくことだってありますし、雨に濡れたら洗わないといけません。維持費がかかります。
ホワイトカラーの方が給与的に高いと思われますが、実際はこういう出費があるので高く付きます。
3.不特定多数の人と会う必要が無い
作業員は特定の人とのみ作業をします。
もちろんお客さんと話をする機会もありますが、基本的には知っている顔だけ。基本は製品にだけ気を集中することになります。
サービス業でお客さんと接する仕事をしていましたが、知らない人の対応をするのってストレスが溜まります。常識的な人ばかりなら良いんですけど、モンスター的な人って必ずいますからね。
プラスで『人に上手に説明する能力』も必須になります。
作業員ならせいぜい作業内容を教えたり、報告や連絡をする程度。最低限のコミュニケーション能力があれば問題ありません。
①閉鎖された空間なので、苦手な人がいた場合は注意
特に工場内は閉鎖された空間です。現場の先輩が苦手なタイプだったら、四六時中その人と作業しなければなりません。これは苦痛です。
ホワイトカラーなら出張等で抜け出せるんですけど、そういう時間もありません。
- 複数ラインがある工場に勤める
- 定期的に外の現場に移動できる
などの逃げ場がある職場だとより安全です。
4.電話応対が無い
会社で電話を持つことはストレスになります。
- いつ、誰からかかってくるか分からない
- 相手のことを覚えていないといけない
- 電話に出れなかった場合、掛けなおす必要がある
事務所にいると『電話当番』が回ってくることもあります。電話当番は労働時間に含まれるんですが、昼休みの電話番って休憩しながらの作業が当然な空気がありますよね。
仕事時間が終わった後でも電話がかかってくることがあります。休日も同じ。
ブルーカラーなら必要事項以外の電話は掛かってきません。基本は事務所が対応するからです。
①目の前の仕事に集中したい人にお勧め
電話があると電話に意識を集中してしまい、目の前の仕事がおろそかになります。
顧客との面談中に電話が鳴っちゃうのも新人ミスあるある。
とにかく目の前の仕事だけに集中したい人にブルーカラーはお勧めです。
5.転勤・出張が少ない、または無い
ブルーカラーはホワイトカラーの仕事に比べて転勤や出張がほとんどありません。特に転勤はほぼ無し。
なぜなら、転勤する意味が無いからです。
工場勤めならその工場のスペシャリストになれば問題ナシ。それを会社側も知っているので、転勤を評価対象やキャリアアップにしません。
出張に関しては『勉強』という意味合いでお願いされることがあります。展示会なんかもありますね。
工場を建てるには広い場所が必要です。大会社じゃないと複数の工場を持つことはできません。
1つ2つの工場しかない会社に入ってしまえば転勤はゼロ。安心です。
①実は家族持ちには優しい働き方
「ブルーカラーは汚いし危険!」
と思って営業職等に就く人もいますけど、家族の負担を考えるとブルーカラーは安定してます。
既にお話したとおり、出社時間・勤務時間も決まってますからね。奥さんも「今日は何時に起きて・・・。」と考えなくて済みます。
転勤の不安が無いので会社近くに家を建てれるのもメリット。
6.ブルーカラーのデメリットについて
ただし、メリットばかりではありません。
実際に勤めてみてこんなデメリットもありました。これはヤバイな、というレベルのもあります。
- スキルが身に付かない分野もある
- 自分のペースで仕事ができない
- 頑張っても評価されづらい
①スキルが身に付く分野と身に付かない分野がある
ブルーカラーは資格が必要な専門職ばかりではありません。
機械のオペレーターなど、現場で知識を覚えてしまえば良い現場があります。これが危険。
ほとんどの現場で機械は特注品。同じ機械を使っている会社は滅多にありません。工場それぞれでラインの形や部屋の規模が違うためです。
今の会社で身に付いたスキルは別の現場では役立ちません。転職時に機械のオペレートができることを伝えてもキャリアと見なされません。
②自分のペースで仕事ができない
ブルーカラーの現場は急かされます。
修理の仕事なら1分1秒でも速い作業が求められます。ライン作業はラインのスピードに合わせた仕事が求められます。
勤務時間が決まっているので、その時間内に確実に仕事を終わらせないとダメなのも大変。
マイペースにコツコツ仕事をしたい人には向いていません。
③自分の頑張りが評価されづらい
ブルーカラーの仕事は『物を売って利益を出す』ものはほとんどありません。
どちらかと言うと『決められた製造数量を作る』がほとんど。それができないとマイナス評価になります。
プラス評価されるには時短を考えたり、製品の質を上げる改善を出すしかありません。でもそれって難しいんですよ。人間関係が悪化したりしますから。
20代でガッツリ給与を稼ぎたいな、と思っている人には不向きです。
7.ダメなブラック工場には要注意
ブルーカラーのブラック現場はかなり危険です。
既にお話していますが、閉鎖された空間なので逃げ場が無いからです。現場の人からパワハラを受けたら終わり。ずっとパワハラの恐怖と戦い続けることになります。
次に問題なのが環境。
空調が無かったり安全管理ができていないと即健康状態が悪くなります。熱中症も珍しくありません。
人員不足の現場だと1日3時間以上残業になります。
職場見学・工場見学時に細かくチェックして、ブラック工場じゃないかを判断しましょう。
ブラック工場の見抜き方に関しては『ブラック工場を見抜く6つのポイント。未経験者がチェックすべきはここだ!』というタイトルの記事でご紹介しています。
-
ブラック工場を見抜く6つのポイント。未経験者がチェックすべきはここだ!
続きを見る
まとめ
ブルーカラーは高卒の仕事!ホワイトカラーは大卒の仕事!
みたいな風潮がありますが、これは凄く残念です。大事なのは向き不向きであって、どちらかにこだわる必要はありません。
お話したとおり、ブルーカラーはブルーカラーにしかないメリットがあります。あなたの性格にあった仕事を選べば問題ありません。
仕事選びのコツはあなたにとって低ストレスで働き続けるのが平気かどうか。華やかな業界にあこがれるばかりじゃなくて、地元の小さな工場までしっかりチェックしておきましょう。
以上、「ブルーカラーの仕事とは『経験談と5つのメリットから解説』」という記事でした。