子供が好きだから子供服業界に入ったあなた。苦労していませんか?
私は子供服会社の本社で4年間アルバイトをしていました。私が勤めた当初から業績は下落しており、そのまま倒産となりました。親族が子供服会社に勤めており、その企業も倒産しました。
ブラック企業研究家、Blahara運営者の『Ryo』です。
2社も子供服会社の倒産を身近に見てきた私だから分かることが3つあります。あなたの今後の考えに役立てば幸いです。
子供服業界の未来は厳しい状況である
実はアパレル業界の売り上げは伸びています。2010年までは不景気の影響から伸び悩んでおりましたが、そこから5年間でおよそ4%も伸びています。
しかし、老舗のブランドが潰れるなど、変化の大きい業界です。特に子供服は倒産する企業が増えています。その理由は以下の2点です。
ファストファッションが子供服を展開した
ユニクロ・H&Mなどのファストブランドがキッズ展開をしています。
「子供服は直ぐに着れなくなるし、汚れるから安くてほどほどの品質でOK。」と考える人が増えたため、その需要に答えた結果です。この需要からファストファッションのキッズが人気を集めています。
一方でデパートや子供服専門店に大打撃を与えました。私の周りで倒産した2社もデパートの子供服販売に関係した2社でした。
子供の数が減っている
出生率が1950年から減少し続けており、2014年度の出生率は1.42。人工を維持する為に必要な出生率は2.08と言われています。
つまり、人口はもちろん子供の数も減り続けています。子供服販売に関して言えば、客数が減っているので客単価を上げない限り売上げは減り続けることになります。
長年勤めても給料が伸びない
次に給与の話になります。
子供服に限らず、アパレルは販売以外の仕事に就かないと給与が上がりません。20代の手取りは16万円前後です。30代になっても20万に手が届かない企業が多くあります。
小企業は部長クラスでも年収400万
私が働いていた子供服企業では店長+数店舗を任されている役職の人が月給23万円でした。ボーナス含めて年収400万円ほどです。その企業は小さな規模でしたが、岐阜・愛知・三重のショッピングモールに専門店として出店。合計で20店舗も持っていました。そんなに店舗が合ってもこのレベルの給与にしかなりません。
ブラック企業化する可能性が大
売上が伸び悩みますので、それを打破しようと役員は必死になります。
具体的には、
- 店長クラスの休みは週に1日
- 店が休みの日は本社か別店舗の手伝い
- 2時間に1回の売上報告
- サービス残業
です。もちろん昇給はありません。
売上を出さないと社員の給与が上がらない。しかし、客そのものが減っている。新商品企画や店舗の内装を一新しようにもお金が無い。精神力でカバーさせようとする。
と言う、ブラック企業にありがちな流れをそのまま実践する形になります。
厳しいノルマと自爆営業
最終的には個人にノルマが課せられ、達成できない場合は定期的に自腹で商品を買うこととなりました。
社員はノルマを達成するため、店舗に入ってきたお客さんに直ぐ接客をします。一度に社員が殺到するため、一部のお客さんは直ぐに去るようになりました。
まとめ:子供服の今後
今、子供服の売上が伸びている企業は通販を取り入れています。テナント代も掛かりませんし、全国展開が可能です。店舗を持つより節約+売上貢献に繋がるためです。
専門通販サイトを持てなくても、amazonや楽天で販売をすれば人が直ぐに集まります。(この場合、テナント代的なものが発生しますが。)
小さな子供を持つとモールで買い物をするのが大変です。通販を利用する母親が増えるのは当然です。これも店舗での売上が激減している理由の1つになります。
どうせモールではファストファッション系が強いんです。差別化の意味もこめて通販に力を入れている企業に就職した方が未来がある気がしますね。事実、私の親族が勤めていた企業は倒産間際に通販サイトを立ち上げました。そちらの方は黒字になったのです。もっと早くに通販展開していれば倒産を免れたかもしれませんね。
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